<日本で戒厳令もクーデターも絶対にできない理由:倉山満 / 「9月新学期」が一気に盛り上がってきたが>
おはようございます。ヨロンです。
昨日は、夕方に少し遠くのスーパーまで往復3キロ歩いて買い物してきた以外は、家に籠もっていました。家にいると、生活にメリハリをつけるのは難しく、つい口が寂しくなってお菓子ばかり食べてしまいます。
政治関係者というのは、平日の日中は外に出たり人と会ったりして、夜や土日にネットのことを思い出す人が多いようで、私の仕事は夕方からや土日に問い合わせが多く来ます。今は平日の昼も外に出ることは少なくなっているので、一日中ダラダラと問い合わせが来ています。そのため時間で区切っていかないと、夜中までメール対応をしているという状況です。
一昨日、「9月新学期の議論を」という話を取り上げたことで、多くの意見が寄せられています。「大賛成だ」という意見から、「絶対に駄目だ」というものまでありました。
明日の血気酒会はこの話も取り上げますが、メインのテーマは「私が泣いた映画」です。
私の意見と見方はこうです。
「9月新学期は賛成、今回は変えるチャンスではあるけれど、積極的な議論はできず、なし崩し的に延長される以外は、5月中の開校となるのではないか」
昨日の知事有志のウェブ会議では、積極的な提言の方針が出されました。
<宮城 村井知事 9月入学制を他県知事に提言 新型コロナ対応>
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200428/k10012409571000.html
<全国17の県知事で作る政策提言グループのWEB会議が行われ、宮城県の村井知事は新型コロナウイルスの影響で臨時休校が続いている学校について、入学や新学期の開始を9月に延期すべきだとの考えを改めて示しました。会議では「9月入学制の導入を含めた抜本的な対策の検討を政府に要請する」とのメッセージをまとめ、29日の全国知事会の会議に提案することになりました。>
本日、全国知事会が行われます。反対意見がどれくらい出るかですが、東京と大阪の知事も積極的賛成ということで、知事会の総意として9月新学期を国に提言していくことで決まりそうです。
さらに文科省も容認するとなると、あとは政権としての方針と国会の議論です。
私は、ここでブレーキがかかると見ています。
もし政権に、「千載一遇のチャンスだ!」という意識があれば、今まで他の法律でやってきたように、法案を出して一気に変えてしまうことは可能でしょう。国防や経済に関することであれば、それもあり得ます。しかし、問題は教育。
新学期の開始が延びて再開の目処が立たない、という状況下では「いっそのこと9月に」という意見が主流となるのもわかります。しかし、この「いっそのこと」が問題だと思うのです。
実現するためには、今までの歴史や習慣から始まって、学校現場の声、全国の1700自治体の状況、法律や条例など、多くの検討事項を押さえていきながら、コロナの推移も考慮に入れて、まずは政府の法案として国会に諮る必要があります。これは閣議決定で簡単に決められるようなものではありません。
首相の決断。そして国会での議論を経て、新学期を9月にするという大改革が行われることになります。はたしてそれができるのかどうか。
私は、トップにその決断は「できない」と思います。
もちろん、私が単に安倍首相のリーダーシップ力を低く見ていて、思い込みで言っている可能性も多分にあるでしょう。応援している方々には申し訳ないと思っています。しかし、大学入試における民間試験導入で混乱したあげくに延期となったことや、この7年間に教育分野で改革が行われなかったことを考えると、このような大改革が進められるとは思えないのです。
今日の知事会において、全国の知事の総意として国への提言がまとめられ、首相がそれを了承する形でトップダウンの方針として出されてから、各省庁での準備と国会での議論が急ピッチで進み一気に決まる以外は、9月新学期の実現は無いと考えます。
はたして、それができるのかどうか。今日の倉山さんの話にも通じるものがありそうです。
—– : —– : —–:
日本で戒厳令もクーデターも絶対にできない理由
倉山満(憲政史研究者)
:::::::::::
※この続きをお読みいただくためには、ログインが必要になります。既存ユーザーの方はID(ご登録時のID)とメールアドレスをご入力ください。
既存ユーザーの方でログイン出来ない場合はこちらをご覧ください。
新規のご登録はこちらからどうぞ。