おはようございます。ヨロンです。
まずはお知らせから。
軽井沢の勝谷誠彦邸ですが、11月23日、24日に一般公開とすることになりました。一部の遺品は、形見分けできると思います。詳細は後日連絡しますが、おそらく今回が最初で最後の一般公開となるので、ご都合の着く方はぜひお越しください。私はまだ行くかどうか未定ですが、鍵を持っているT-1君は必ず行きます。
一周忌イベントの大阪会場がほぼ決まりました。まず東京から。
・勝谷誠彦を偲ぶ会 東京編
日時:12月1日(日)17時頃(予定)から
場所:東京麺通団
そして大阪。
・勝谷誠彦を偲ぶ会 大阪編
日時:12月7日(土)18時頃(予定)から
場所:味園
https://universe-misono.co.jp/
最初は梅田あたりで考えていたのですが、推薦もあってこちらで行うことにしました。
両方とも、少々の展示物に加えた宴会形式になると思います。
先日の長居公園リレーマラソンのときに制作したオリジナルTシャツを、追加で発注することにしました。
色とデザインは同じですが、背中の「2019.10.27 NAGAI」は外します。送料と税込みで3,300円として受注生産します。
お申し込みはこちらから「誠論堂」
https://seironkai.thebase.in/items/24464218
注文を受けてから発注するので、お届けできるのは今月下旬になりそうです。希望される方は11月10日までにお申し込みください。
英語民間試験延期問題がこじれています。もともと学生たちがデモを行うなどしたところに、萩生田光一文科相の発言で炎上した形ですが、日刊ゲンダイの下村博文氏に関する記事を読んで、思い出すことがありました。
これに関しては、勢いで書いても良くないので、少し蒸らしてから明日か明後日に取り上げます。
今日の沢木文コラムは「バッグ」。
実は、私はバッグが好きです。ファッションにはまったく関心が無く、それこそユニクロの1,980円のシャツに、モテない定番のスキニージーンズばかりですが、バッグだけは常時8つぐらいを使い分けています。
と言っても、知っているブランドはTUMIとPORTERぐらいで、あとは実際に見て手に取ってから買います。
ビジネス用としてTUMIのオーガナイザーバッグを持つこともありますが、いつもはINCASEというメーカーのビジネスリュックに、コード類やペンなどをいろいろ挟めるバッグインボードというものを入れて背負っっています。これです。
https://amzn.to/2NmxwAg
リュックにしたのは、最近コラムがご無沙汰の高野登アニキが、以前ビジネスリュックを背負っていて、意外だったので聞いてみたところ、
「前は普通のビジネスバッグだったんだけど、あるとき目の前でおばあさんが転びそうになったんですよ。そのときに両手が出なくてね。だからそれからはリュックにしたんですよ」と言ったからです。なんとカッコいいんだろう、と惚れ惚れしてしまいました。
バッグと言えば、勝谷さんはいつもズタ袋のような黒い大きな布製のバッグに、3キロのノートパソコン、まったく使わない5キロ以上もあるようなキャノンの一眼レフカメラ、5冊くらいの本などを詰め込んで背負っていました。半蔵門で、大きな黒いバッグを担ぎ、前かがみに早足で歩いている不審な感じの男を見かけたら、それは勝谷だ、というくらい目印になっていたのです。
ところがある日、明るいブラウンの大きめのクラッチバッグを抱えてきました。
あまりに似合わなかったので、
「それどうしたんだよ?」と聞いたところ、
「買ったんだよ。100万円したんだぜ!」と、聞いてもいないのに値段を自慢してきました。
「すげえ!全然似合わねーじゃん!」と言ったらムッとしていましたが、何日かしたらまた黒のズタ袋に戻ったので、
「あれ?100万円のバッグどうしたの?」と聞くと、
「ああ、あれ失くしちゃった」と言うのです。
どうやらバッグを飲み屋に持っていって自慢しながら飲んでいたら、盗まれてしまったようなのです。
その時は、呆れ返って「バッカじゃねーの?」と言っていたのですが、今思い返してみると、本当に無くなったのであれば、携帯電話やカードの入った財布も一緒に無くなっているわけで、そっちのほうが彼にとってはマズい状況だったことでしょう。それでもそんなに大騒ぎしなかったことを考えると、誰かにあげたのではないか。それとも、財布や携帯を無くして大騒ぎしたことありましたっけ?
その後はあまりこの話はしなかったので、T-1君に真相を聞いたら何かわかるかもしれません。そういえば、T-1君、全然勝谷秘話を書かないじゃないか。早く書きなさい。
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沢木文の愛と青春の朝立ち
モテたい女性が小さいバッグを持つ理由
かつてファッション誌の編集者をしていた。といっても筆者が担当していたのは、巻頭の華やかなファッションページではない。巻末のモノクロや2色のページで、恋愛、お金、結婚、セックス、食べ物、占いなどのページを作っていた。
そんな特集の中で、人気を集める鉄板特集が「バッグのなかみ」だ。これは、読者の方はもちろん、タレント、アナウンサー、女優などが、バッグの中身を公開するという内容。その雑誌では10年以上仕事をしたが、100人以上の女性のバッグの中身を拝見したと思う。
女性のバッグには、持ち主の人生と価値観が詰まっている。誰もが持っているのは、財布、キーケース、携帯電話(今はスマホ)の3点セット。そのほかに、化粧ポーチ、手帳、本、ノート、パソコン、ペンケース、お菓子などが入っている。それぞれ、どのメーカーの何色の製品を選んでおり、どのように手入れしているかに、その人の性格が表れる。
バリバリの美人女性弁護士の巨大なバッグには、ノートパソコンと判例集が入っていた。それらの固く重い物体に押しつぶされるように、ピンクのフリルの化粧ポーチと小ぶりなキャンディポーチが入っていた。彼女は大阪出身なのでいわゆる“アメちゃん”がないと、落ち着かないのだという。そしてペンケースには、ディズニーやミッフィーなどのキャラクターの人形が付いたペンがこんもり入っていた。癒されるのだという。ノートパソコンや判例を詰め込んだ彼女のバッグは、8㎏近くあった。
アナウンサーの女性のバッグも巨大だった。A4サイズの取材ノート、発音辞典、政治や経済の専門書、漢方薬由来ののど飴の大袋、なぜか鞍馬神社のタテ30cm程度の木札も入っており、理由を聞くと「ストーカー除けなんです」と語っていた。
ある人気のグルメブロガーは、30万円はするハイブランドの巨大なリュックの中に、最新型一眼レフと取材ノートがあった。その道でトップになる人は、地道な努力をいとわない。保冷ポーチの中には、保冷剤とともに本わさびとおろし金が。さらには、山椒と七味唐辛子の小瓶、数種類の醤油が入っていた。
今でも覚えているのは、当時大人気だった20代の人気女優。エルメスのバーキンという最低クラスでも200万円はするバッグがあるのだが、そこにあらゆるモノを詰め込んでいたのだ。箱ティッシュ、ロケ弁当の殻、台本、小型美顔器、ジップロックに入った大量の化粧品、様々な人からもらったであろう全国各地のお土産菓子10個、出演作のハードカバー2冊、フェイスマスクなどがごちゃごちゃに詰められていた。
以上の3人のバッグを一言で表すなら「自立」だろう。誰にも頼らず生きる姿勢がバッグに現れるのだ。3人とも現在も独身でバリバリ仕事を続けている。
表向きは家事手伝いと言っているが、実は風俗で働いていたある読者モデルは、20cm四方のルイ・ヴィトンの白いモノグラムの小さなバッグに、携帯電話、むき出しの現金8万円と、小さなリップ、ミニ香水が入っているのみだった。このままではページにならないので、撮影小物として用意していたハンカチとミニ手帳を足して撮影した。彼女はとても顔立ちが美しく、ディオール、シャネル、ルイ・ヴィトン、プラダなどのバッグや靴をたくさん持っていたので、編集部側も特別扱いをして、より魅力的に見えるように演出していた。女性誌は“消費する者”が正義なのだ。
沢木文
Writer&Editor
1976年東京都足立区生まれ。大学在学中よりファッション雑誌の編集に携わる。恋愛、結婚、出産などをテーマとした記事を担当。著書に『貧困女子のリアル』 『不倫女子のリアル』(ともに小学館新書)がある。21歳から25歳くらいまで、勝谷誠彦氏のアシスタントを経験。