2020年2月29日号。<全国的に混乱が広がる政府のウイルス対策 / 一九八二年、僕はエロ本の出版社に入った。 第四六回「酒とエロ本の日々」:東良美季>

2020年2月29日号。<全国的に混乱が広がる政府のウイルス対策 / 一九八二年、僕はエロ本の出版社に入った。 第四六回「酒とエロ本の日々」:東良美季>

 おはようございます。ヨロンです。

 本日18時から安倍首相が会見を行います。おそらく今回の全国一斉休校の必要性と休業手当などの支援策を説明するのでしょう。
 全国一斉休校要請については賛否が分かれていて、愚策だと断じる人もいれば英断だと評価する人もいます。

 昨日書いたように、時系列で追っていくと、萩生田文科相や日本医師会は27日の段階では「感染者が出た地域の休校」と要望していました。27日に官邸で安倍首相と萩生田文科相が会ったのは、3月2日からの一斉休校の真意を、萩生田氏が聞いていたようです。
 それにも関わらず、今井秘書官が動いて「全国一斉3月2日から春休みまで休校を要請する」となりました。

以下は有料記事なのですが、一応リンクしておきます。
<臨時休校要請、首相「独断」に腹心の影 菅氏ら置き去り>
https://digital.asahi.com/articles/ASN2X74BSN2XUTFK03F.html
<政官の双方で危機管理を担う菅、杉田両氏を置き去りにし、首相は全国一斉の休校要請に突き進んだ。菅氏に近い自民党幹部は「とんでもない判断だ」と、政府対応を批判。首相の周りにちらつく今井尚哉首相補佐官らの影を問題視する。>

 危機管理担当の菅官房長官は反対し、誰かわからないけれど自民党幹部も反対している中で強行したのは、全国的なコロナウイルス感染の危機というより、支持率低下や後手後手の対策への批判に対応するものだったのでしょう。この時点ですでにずれています。

 エビデンスの不足はさまざまなところで指摘され、休校に関しては自治体によって対応にかなり差が出てきています。休校にしないところもある。
 安倍首相は国会で「基本的な考え方として示した。各学校、地域で柔軟にご判断いただきたい」と、要請を「基本的な考え方」としました。根拠もない「考え方の提示」がさらに混乱を引き起こしたので、今日の会見に繋がったのでしょう。

 今日の首相の会見で混乱が収まるとも思えず、休校にしない自治体も出てきたことで、来週までにいろいろと動きが出てくるでしょう。
 まだ判断は早いのですが、これは自民党内の倒閣の動きにも繋がりかねない。


 今日は公正取引委員会による楽天への「緊急停止命令申立て」について取り上げる予定でしたが、明日にします。

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一九八二年、僕はエロ本の出版社に入った。 第四六回「酒とエロ本の日々」

東良美季(作家)

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