2019年9月20日号。<日本に甚大な被害を与えておいて、誰も責任を取らない不条理/大阪の処理水海洋放出はそもそもありえない>

 おはようございます。ヨロンです。

 朝の涼しさが気持ち良い季節になりました。昼の直射日光は、まだ肌を焼きそうなくらいに皮膚に刺さってきますが、汗が吹き出すような感じではないですね。今が一年のうちで一番好きな季節です。

 昨日は、武蔵大学社会学部での講義が始まりました。2008年からなので、もう12年目に入ります。
 最初はメディア社会学科で通年のゼミを任されました。「何を教えたら良いんですか?」と聞くと「なんでも良いです」とのことだったので、若者政党を作ってその広報を行いました。
 次は、当時話題になって、自分でも行っていたライブ配信をテーマにして、「生放送番組を作って配信しよう」という授業を行いました。
 東北の震災が起きた2011年には通年のゼミが2コマになり、授業の3分の1は原発の仕組みから原発行政の問題点などを調べるといったことも行いました。ただ、この時期は『ザ選挙』を始めたころだったので、とにかく時間が無く、2コマは負担になって課題を負えられない年も出てきたので、クビになるかと思ったのですが、3年ほど前から負担を減らして後期だけの講義をひとコマ行っています。

 スマホだけでドキュメンタリーを作るとか、遊んでいるように見えることもありますが、3年前からはAIをテーマにして、自分で勉強しながら今年もAIを教えることにしています。「AIが自分のキャリアにどのような影響を及ぼすのか」というテーマで最後にレポートをプレゼンするという授業です。

 お世話になっていてこんな事言うのは気が引けますが、大学の非常勤講師は仕事としては全く割に合いません。
 私の給与は月額34,900円。ここから所得税が引かれて33,832円が振り込まれます。
 授業は週に一回、90分。月に4回やるとして6時間なので、単純に割ると時給5,816円。
 しかし、この給与は交通費込み。そして授業の準備やレポートの採点などを入れると、感覚的には時給800円くらいです。いくら得意な分野と言っても、最新の情報収集や勉強も必要になってくるので、さらに負担は増します。
 非常勤講師だけで食べている人は、週に5コマやったとしても月額17万円ほど。年収200万円です。これでは、家族を養うどころか、自分の専門分野の勉強をするのも無理でしょう。准教授や教授になってやっと食べられるようになるのですが、非常に厳しい世界です。

 12年前に始めた頃はゼミだったので生徒は20人くらいだったのですが、その後増えたり減ったりして、最大で80人。ここ数年は6~8人くらいでした。今年はなぜか20人ほどが申し込んできて、最終的には10人強といったところでしょう。距離が近いのも、なかなか緊張感が持てて良いものです。

 時給という考え方にすると割りに合わない大学の講師ですが、二十歳くらいの若者と直接接することができるのは貴重な経験となります。今の若者がどのような生活を送っていて、何を考え、今後どのような問題を抱えることになるのか。私が政治家だったら、これをもとにして政策を立てるだろうと思いながら学生たちの話を聞いています。

 講義というと、明日21日に尾崎行雄財団の「咢堂塾」で講義を行います。尾崎行雄財団では勝谷さんも講演もありましたね。何年も前の話のようですが、まだ昨年4月のことです。
 大学講師は割に合わない、という話の後に持ってくるのは申し訳ないのですが、勉強会での講師は断ることはありません。自分の専門分野の話を1時間ほど自由に話させてもらえるからです。また、受講生とのやりとりも勉強になりますし、自分の頭を整理するのにも良い機会となっています。

 昨年6月23日に、今回と同じ咢堂塾での講義を行いました。このとき、目の前にいたのが、後藤輝樹さんでした。彼は、過激な発言や全裸ポスターで、選挙関係者の間では非常に有名な人物です。政見放送では、おそらく初めてほぼ全編無音声になったという、事故のようなことも起こしました。これは、女性器の呼び方を北海道から沖縄まで順に叫んでいったから。N国党の候補者よりも過激だったのです。
 こんな人物なので、どんなに危ない奴かと思ったのですが、咢堂塾としては、彼のツイッターでの発言がとてもまともだったために、「きちんと政治を勉強したら、良い政治家になるのではないか」とスカウトしたところ、受講を承諾したということでした。

 実際に会って、ネット番組の『ヨロンブス』にも出てもらいました
https://www.youtube.com/watch?v=wuSsyHzcO8w
これが驚いたことに、非常にまっとうな人物だったのです。事務所に訪ねてきた人で、いきなり玄関で靴揃えをしたのは彼だけです。話の内容も、物足りないくらいまともでした。選挙も、自分でアルバイトをして供託金を稼いでいました。

 こんな出会いはなかなかありませんが、自分にとってもメリットのあるのが講演や講義なのです。明日の勉強会では、今回の参院選の話をもとに、今後の政治や選挙の動き、れいわ新選組、N国党をどう見るかという話もしてきます。

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