2020年1月7日号。<三宅雪子は何と闘っていたのか / 逃亡の旅 第29回 ~六波羅に逃げる~:花房観音>

 おはようございます。ヨロンです。

 IR汚職関連で、下地幹郎衆議院議員の会見を見ました。中国企業から100万円受領したことを認め、かなり真摯に話している印象を受けました。おそらく辞職まで行くと思うけど、そうなると秋元氏を含む他の5人の自民党議員が無傷で終わるわけにはいかなくなるので、必死で引き止めに入るでしょう。来週までには大きな動きが出てきそうです。

 昨日は、いつもより少し早く事務所に行き、すでに溜まっている仕事を片付けていたところ、迂闊屋Dが「大変だ!」とスマホを持ってきてニュースを表示させました。

<三宅元衆院議員が自殺か 海岸で遺体発見、自宅に遺書―東京>
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020010600636
<三宅雪子元衆院議員(54)が昨年末から行方不明になり、今月2日、東京湾の海岸で遺体で発見されていたことが6日、捜査関係者への取材で分かった。自宅から遺書が見つかっており、警視庁は自殺とみている。>

 三宅雪子氏は元衆議院議員で、いわゆる「小沢ガールズ」のひとり。小沢さんには直に電話して、タメ口でまくしたてるような人でした。

 1年半ほど前に、友人のジャーナリストの紹介で、三宅さんと初めて会い、半蔵門のダイヤモンドホテルの食堂で、ランチをご一緒したことがありました。時間にして1時間ほどだったと思うのですが、その後事務所にも来て少し話しました。

 彼女がネット、特にツイッターで受ける誹謗中傷は凄まじいもので、それに対抗するだけでなく、同じような境遇の人を助けようと、あえてツイッター上で激しくやりあうことも多々有りました。
 そのとき彼女がやりたかったのは、ネット上の誹謗中傷攻撃に対抗できるようにする仕組み作り。海外事例を用いながら強く主張してきたのです。
 私も同じようなものは作りたいと思っていたので、一旦は一緒にやることになりかけたのですが、彼女のネットオリエンテッドな考え方が怖くなり、こちらから連絡を取らなかったところ、自然と立ち消えになりました。

 昨日のニュースを受けて、そのときのジャーナリストに連絡して話を聞きました。昨年秋まで、積極的にメディアへの働きかけを行っていたようです。それと同時にひどい腰痛を患っていていて、相当悩んでいたらしい。まともに歩けないくらいで、医者に診てもらっても治らないということでした。2010年には、自宅マンションの4階から落ちて大怪我をしたことがあるので、それが原因の可能性はありそう。その前には国会の採決で、派手に転んで膝を負傷したという話題の件もありました。

 被害妄想も酷く、たびたび警察沙汰にもなりました。文春オンラインの記事がよくわかります。
<入水自殺・三宅雪子 「助けて! 追われてるんです」ある晩、文春記者にかかってきた電話>
https://bunshun.jp/articles/-/24273
<とりわけ2015年4月、小沢氏率いる「生活の党」から離党する時は、私に延々と“被害”を訴えた。「小沢さんは悪くないが、周りの秘書が悪い。私はブロックされている。小沢さんは騙されているんですよ」「小沢さんの支持者からツイッターで脅されている。殺人予告もされています。これ記事にして、止めてもらえませんか」
 その頃から「被害者妄想」の傾向が出てきたように感じる>

 精神を病んでいた上に持病にも苦しみ、絶望の上での自殺であると考えられるものの、最初聞いたときは、「この寒いのに入水?」と違和感を持ちました。他殺の可能性は無いのだろうか。遺書があるとか、死をほのめかすメールを家族に送ったとかあるけれど、それは本物だろうか。それでも、最後のツイートとなった12月30日には、40回ほどツイートしていました。その前を見ても、明らかにツイッターに依存していたことが伺えます。

 自殺か他殺かは警察が調べることなので、ここで野次馬的にあれこれ推測しても意味はありませんが、明らかにインターネットで精神を病んでしまったといえます。
 政治家はいくら叩いても構わない、という人が多く存在するからこそ、私の仕事が増える事実もあるのですが、そんな現場に向き合っていると、気が滅入ることはよくあります。他人事であってもそうなのです。
 貧困問題のスペシャリストのようになっている中村淳彦さんと会ったときも、私は最初に「メンタルは大丈夫ですか?」と聞きました。人間の心は弱いので、熟練のジャーナリストやライターでも、取材対象がマイナス側に強烈だと、引っ張られるだろうと思ったのです。

 私は、「政治家を褒めて伸ばすサイトを作りたい」と常々言っていますが、それはヨイショするだけのサイトを作りたいのではなく、あまりにも政治家への攻撃が多く、彼ら彼女らも人間なので、心を痛めて活動が制限されてしまうことも多いからです。

 今思えば、1年半前会ったときには、彼女の危うさに気がついていました。でも、「これは関わらないほうが良いな」と、自分に線を引いてしまったように思います。バリアを張ってしまったんですね。関わっていたら、自分がやられていたかもしれない。

 三宅雪子さんについては、女性特有の強さと弱さと狂気を感じました。そうなると、ぜひ観音さんの意見も聞いてみたい。おそらく、私には見えないところが観音さんには見えると思えるのです。今回のテーマは「生きること」。

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 逃亡の旅 第29回 ~六波羅に逃げる~

 花房観音(小説家)

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