2019年10月10日号。<吉野彰氏がノーベル化学賞受賞 / 一芸百芸 ~書と音楽~ :水島二圭>

 おはようございます。ヨロンです。

 リチウムイオン電池を開発した旭化成名誉フェローの吉野彰氏が、ノーベル化学賞を受賞しました。
<吉野彰氏にノーベル化学賞 リチウムイオン電池を開発>
https://www.sankei.com/life/news/191009/lif1910090035-n1.html

 リチウムイオン電池にはいろいろと思い出があります。私が開発者だったころは、まだニッケル水素電池が主流で、リチウムイオン電池は商品化が望まれていました。
 今でこそ、iPhoneやiPodなどの携帯端末には普通にリチウムイオン電池が使われていますが、音楽を小型HDDやSSDで録音・再生できるようになったときに、記憶媒体の次にネックとなったのは電池でした。

 電池開発は容量、過放電、環境といった多くの課題があり、今もまだ開発途上と言えます。ニッケル水素にあった、継ぎ足し充電によるメモリー効果の問題はリチウムイオンで改善され一気に普及してきましたが、まだ発熱や発火、そして環境問題など解決しなければならない多くの問題があります。

 この「電池」というのは、商品からしたら脇役なのですが、人間の生活を一変させる可能性を持っていて、上記した携帯端末などはその最たる例と言えます。

 7年ほど前になりますが、私は長野県大町市でソーラーパネル敷設事業を始めた建築業の友人に、ソーラーと蓄電池による「電力の地産地消」事業を持ちかけようとしたことがありました。ソーラーパネルに松下電器の蓄電池技術を組み合わせて電力を地域の主幹産業にしようとしたのです。
 いろいろあって、検討前にペンディングになってしまいましたが、その後もずっと脳裏には残っています。イーロン・マスクの「ギガファクトリー」の運営が順調に発展していきパナソニックとの関係が良好であれば、今は環境的に問題視されているソーラー事業が、エネルギー業界を変えていくことになったと今でも信じています。
 話がそれてしまいましたが、多少大げさに言うと、電池は人類の未来も変えていく可能性があるということです。

 先に紹介した記事は産経新聞ですが、朝日に良い記事がありました。おなじみの福岡伸一先生の解説です。勝谷さんの「心の師」でもありましたね。有料会員記事ですがリンクしておきます。
<ノーベル賞、福岡伸一が知ってほしいもう一人の日本人>
https://digital.asahi.com/articles/ASMB7463WMB7ULBJ00G.html
 ノーベル賞の受賞は3人までと決められていますが、当然大きな業績には多くの研究者が関わっています。今回、受賞はしなかったけれど、大きな働きをした水島公一さんを紹介しています。
 私がいたローランドでは、創業者の梯郁太郎社長が特定の人物を全面に出すことをしませんでした。それは、「開発はチームで行われるものであり、スターはいらない」という信念があったからでした。その考え方は、こういった賞とは逆になるようにも思えますが、そうではなく、リーダーが正当に評価されることによって、チームも評価され、モチベーションが上がり、さらに自信を持って進むことができるのです。
 その点でも、今回の吉野彰さんの受賞は、チームや開発に携わっている多くの研究者やエンジニアにとっても、力がみなぎってくるほどの朗報だったと言えます。電池開発がさらに加速することになるという意味で、ノーベル賞の意義は大変大きいと言えます。
 吉野彰さん、そして開発に携わっているみなさん。おめでとうございました。

 今日のコラムで、水島先生がピアノについて書かれています。
 ピアノは「楽器の王様」と言われていますが、これは音域の広さに加えて、ピアノ独特の「倍音」によるものなんですね。これによって単体の楽器でありながら、他の楽器にはない表現力を持つことができるのです。
 これも語りだすと止まらなくなってしまうので、また機会がありましたら。

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一芸百芸 ~書と音楽~

水島二圭(書家)

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