2009年3月1日号。<日々の努力で荒れた手だけが幸運の女神の前髪を掴むことができると『おくりびと』の受賞は教えてくれる>。
2009年3月1日号。<日々の努力で荒れた手だけが幸運の女神の前髪を掴むことができると『おくりびと』の受賞は教えてくれる>。 5時起床。 ちょっと近来ないほど自己嫌悪でひどく落ち込んでいる。昨日、きちんとお約束通り10時までにこの日記をお届けできなかったからだ。 今日お送りする『天国のいちばん底』をずっとお読みの方はおわかりのように、私は子供のころから極めて怠惰でいい加減で情けない人間だった。学生や会社員の時はそれでもなんとか通ったが、自分でモノを売って喰うようになる時に、これではいけないと一念発起した。締め切りだけは守ろうという誓いを立てたのである。 私には不倫という概念はなく、もともと倫理がないのだから「無倫」だとよく飲んで言うほどだが、締め切りを守るということだけは自分に金科玉条として課してきた。 だからこれまで原稿を落したことは一度もなく、レギュラーをすっぽかしたこともな