2020年7月19日号。<自殺のあとに残るもの / これから『ソーシャルバブル』を気にしよう / エッセイ【男らしいわたくし】:漆嶋稔>

<自殺のあとに残るもの / これから『ソーシャルバブル』を気にしよう / エッセイ【男らしいわたくし】:漆嶋稔>

 おはようございます。ヨロンです。

 日曜日は明るい話題にしたいのですが、三浦春馬さんが亡くなったニュースは取り上げておきます。
 コミカルな役からシュールな役まで幅広い演技ができて、存在感もある役者さんでした。

 スポーツ新聞などでは、SNSで誹謗中傷されていたとか、孤独だったとか、いろいろと報じられていますが、遺書があるので原因はそこに書かれているのでしょう。
 まわりで詮索するのはやめたほうが良いし、意味はない。
 自殺した人の家族や親しい友人らは、ずっと亡くなった人のことを思い続けます。原因がわかったとしても、「なぜ救えなかったのだろう」「本当は他に原因があったのでは」とか「自分に原因のひとつがあるのではないか」と考え続けます。
 私も、家族や友人を何人も亡くしましたが、今でも考えています。30年経って、顔を引き攣らせずに他人に話せるようになっても、年に数回は考え込んでしまうこともある。
 もちろん、死ぬ人が一番辛く、苦しいのはわかりますが、残された者は自分が生きている限り、考え続けるのです。

 その点で、5月に亡くなった木村花さんや、現在妻が裁判中の近畿財務局職員赤木俊夫さんのことは、つい家族の立場で考えてしまいます。
 他人事として批判したくなる気持ちも理解は出来るけれど、年間3万人もいる自殺者は、それぞれがみんな違う思いや悩みで苦しんで死を選んだわけで、家族はその先も考え続けるということを、少し想像してもらえれば、それで良いのかな。
 もちろん、木村花さんにSNSで誹謗中傷した人や、赤木俊夫さんが死を選ぶ原因を作った人は、逃げずに向き合ってほしい。おそらく逃げたら一生苦しむでしょうし、そうあってほしいとすら思います。


「想像」と出たので。
 このメールが届く頃は、毎月恒例の「高野登 想像力みがき塾」が行われている最中です。
 今日のテーマは
「ポストコロナこそ、想像力をファシリテートしよう!」

「ファシリテート(facilitate)」ってなんでしょう?
「促進する、円滑に進める、手助けする」と訳されるようです。
「ファシリテーター(facilitator)」はよく会議で使われることばで、「議事進行係」といったところでしょうか。「ファシリテーション(facilitation)」は、その議事進行を円滑に行う“行為”とか“働き”。ウィキペディアでは「能力」となっていましたが、あまりピンと来ません。

 では、「想像力をファシリテートする」とはどんなことなのか。単純に考えると、「想像力をフルに使って、物事を前に進めていこう」のようなことかと思うのですが…しっかり高野さんの話を聞いて、明日ご報告しますね。

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