2020年4月5日号。<マスク2枚の真相が… / 医療従事者を守れ / エッセイ【音楽は音楽だけでなく】:漆嶋稔>

<マスク2枚の真相が… / 医療従事者を守れ / エッセイ【音楽は音楽だけでなく】:漆嶋稔>

 おはようございます。ヨロンです。

 私の行動範囲では「不要不急の外出を自粛」ということで、この週末は自宅で仕事していますが、やはりこれは限界がありますね。気が滅入る。昨日の夕方、自宅のまわりを5キロほど走ってきました。4人とか5人の家族が一日中家にいるといきが詰まりそうになるのではないでしょうか。


■マスク2枚の真相が…

 全戸にマスク2枚を送付する件について、経産省の浅野大介氏が自らのFacebookで、以下の投稿をしました。
「シェアして欲しい」ということなので、少し長いのですが全文を掲載します。さて、みなさんはどうお感じになられるでしょうか。

<マスク2枚の真相【シェアしてほしい話】
エラく馬鹿にされてるこの話。
政府マスクチームで関与した身としては、企画の真意が伝わらなさすぎて残念なので、ちょっと解説します(広報がマズすぎで凹む)。

なぜこんなことを企画したか?
・飛沫感染防止のため、マスクはしてもらいたい
・しかし、「不織布の使い捨てマスク」(医療用サージカルマスクも一般用マスクも、実は中身同じ)には生産能力限界がある
・だから、使い捨てマスクは医療機関に優先的に回したい。そのため、僕ら国民一般は、繰り返し洗濯てきる「布マスク」か「自作マスク」あたりでしのぎたい
・ただ、この昔懐かしの「布マスク」など今時作ってない。政府が買い上げる約束でもしなけりゃ、メーカーは怖くて何億枚も作らない。だから政府買い上げの形で発注する必要があった(200億払う理由はここ)
・また、配布のときに行列ができて感染クラスターをつくる恐れがあるから、日本郵便の全戸無差別配達サービスでやるしかない(輸送費かける理由はここ)
・なお、平均世帯人数は約2人。個々の世帯人数に合わせて丁寧になど配れないし、まずは2枚配るのが精一杯だから、まず2枚。

もちろん、
「オレ要らない」って人もいるでしょう。
そういう方も、ひとしきり文句垂れていただいた後は、
「2枚では足りない、もう1枚欲しい世帯」に隣近所で融通するとか、そういう地域市民社会の機能回復にぜひつとめていただけましたら、、、日本の社会ってそういうの苦手じゃないはずだとおもってますんで。>

 これをいろいろな方が「賛否両論あると思いますが、目を通してみてください」とシェアしようとしているのですが、私は椅子から転げ落ちそうになってしまいました。
 ツッコミどころ満載。あえて挙げるとすると、「平均世帯人数は約2人」と言っても実際に2人の世帯なんてどれだけあるのか。1億枚配ることによって医療機関にどれだけの不織布マスクが行くことになると思っているのか。さらに「隣近所で融通する」って、それが濃厚接触ではないのか……など、さまざまなツッコミが来たからか、本人のタイムラインからは、この投稿は削除されていました。
 少なくとも、布マスクを全世帯に送ったところで、買い溜めで毎朝ドラッグストアの前に並ぶ光景は変わらないでしょう。

 先日、この施策が安倍首相と今井秘書官の思いつきで、全国一斉休校と同じではないかと書いたところ、それを裏付ける情報が届きました。
「やるなら全国」「やるなら全戸」というのは対策としては思い切ったことのように見えるのですが、効果を検証してこその施策。官邸内の2人が思いつきで発したことを、官僚がなんとか形にしようと悪戦苦闘している様が浮かびます。そんなことをしている場合か。


■医療従事者を守れ

 それでも、医療機関の危機的状況は変わりません。3月末に懇親会でカラオケに行って感染した研修医は批判されるとしても、通常の診療を行っていたのに感染してしまい、隔離での経過観察をしなければならくなる医師がこれからもっと出てくるとなると、なんとか医療従事者を守る施策を急いで整備しなければなりません。
 そのひとつはオンライン診療で、濃厚接触が疑われて隔離されている医師が現場に関われるようにするためにも、遠隔診療の整備を進めるべきだと思います。
 この他にも病床の整備や人工呼吸器、人工心肺の増産など、政府にはこのような方面での施策を迅速に、そして大胆に進めていって欲しい。

 医療関係というと、どうしてもコロナに直接向き合っている人たちを想像しますが、今は医療全般に問題が出てきています。
 選挙でも大変お世話になった神戸パルモア病院の山崎峰夫先生から、産科の現状を教えていただきました。妊婦にまで影響が及ぶというのは、私は見えませんでしたが、これは大きな問題ですね。
<自分が感染しなくても家族が感染すれば2週間の出務停止となりますが、これが産科病棟の助産師、看護師の複数名でらば、勤務シフトを組む事が困難になります。十分な妊産婦ケアが出来なくなる可能性があります。さらに困るのは産科病棟入院中の妊産婦にコロナ陽性者が出た場合です。当然、2週間近く分娩取り扱いが困難になりますが、この間、分娩予約をしていただいている方はどこでお産ができるのでしょうか。>


 不要不急の外出自粛については、「若者に伝えるためにはユーチューバーが語りかけたほうが良い」と言ってきて、先日はヒカキンを取り上げました。そして、現時点で最強と言える女優の本田翼さんが投稿しました。

3分半、私に下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=hoAdTI2ywW8

 可愛いなあ…
 現時点(5日9時30分)で3百万回以上の再生があります。数字だけ見ると、小池都知事の記者会見の方が届いているように見えますが、若者にはこちらの方が説得力があるでしょう。これをもっとキャンペーン的にやるべきなのです。


 今日は前向きな話をお送りするつもりでしたが、暗めになってしまいすみません。これからなるべく明るい話題を取り上げるように注意します。

 明るいというわけでもありませんが、今度の木曜日からしばらくの間、毎週「オンライン宅飲み」のネット番組配信を行うつもりです。血気酒会の特番のようなものです。T-1君が参加できれば良いのですが、来られないときは私一人で行います。
 形式としては先日の血気酒会と同じで、Zoomでの配信をYouTubeとFacebookに流します。さらに、Zoomでは「特定少数」となるので、曲のリクエストをもらってかけることも検討しています。問題は著作権ですね。
 家で友だち数人を読んで好きな曲をかけながら飲み会するのを、オンライン化するというイメージなのですが、もし著作権的に問題がありそうであれば、専門の方にアドバイスいただきたいと思います。


 今日の漆島さんのエッセイは音楽。ジミー・ペイジが出てきます。レッド・ツェッペリンはあまり好きではないのですが、還暦過ぎても大観衆の前に立てるというのは勇気をもらえます。

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【音楽は音楽だけでなく】

 漆嶋稔(翻訳家)

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