2017年2月6日号。<シンガポール。カンボジアで出会った青年の向上心と未来について>。

  • 旅日記
  • <辛淑玉さんに「東京MXと話し合いを」/「ニュース女子」巡り/沖縄>

4時起床。シンガポール。
天空の街である。泊まっている部屋は42階。プールは30何階かにある。窓から見ると同じようなビルがにょきにょきと建っている。いっそ空中回廊かロープウェーでつないでしまえばいい。私は地べたと遺跡のひとなので、シンガにはほとんど興味がなかったが、一泊とはいえしてみるものだと感じた。
どうせトランジットするなら泊まろうよと言い出したのは伊藤芳郎君である。私と逆に金持ち弁護士の彼はシンガに詳しい。もう一組の彼の友人のタカラジェンヌ母娘も、こうした超近代都市も見たいだろうと。というわけで、私もつきあうことになった次第。
今夜のオーバーナイトのフライトで関西空港に帰国する。やや長い旅だったので、紀行文中心の日記で退屈させていなかったらいいのだが。概して「面白いからもっと書け」という反響が多かったことはある。ただ、いささか衒学的になったかという反省もある。アンコールワットには語らせる何かがあるのだ。紀行家としての文体もかわったと感じる。編集者を通さずに、自分のやりたいようにやるとこうなるのかと、いささかの発見だ。愉しい。いや、読者の方々にこそこそ愉しんでいただけれはいいのだが。
伊藤君たちによると、私は毎朝朝食にも顔を出さずに、会えば胃をおさえて吐き気をこられていたらしい。接続ストレスなのである。とにかく2時間先行している日本の締め切りに間に合わせなくてはいけない。薄い電波をとらえて送らなくてはいけない。「大変やなあ、お前も。そやけど、シンガポール行ったら楽になるで」。はたして。WiFiは天然自然現象のように入るし、時差は1時間だし。今朝はゲロゲロしないだろう(笑)。
もっとも、明日の朝はまたストレスがかかるに違いない。関空到着が8時45分。まことにビミョー。日記は機内で書いていくにしても、フライトが遅れればアウトだ。かといってシンガで先に送っておくのもつまらない。0時からいささかはみ出すかも知れません。その次の日からはいつものように淡々とお送りするので、もしそうなったらお許しを。

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