2011年7月10日号。<はるか北方領土を望む地から「呼び戻す」のではなく「奪還する」覚悟について>。

 2011年7月10日号。<はるか北方領土を望む地から「呼び戻す」のではなく「奪還する」覚悟について>。  3時起床。根室市。  本当は2時半くらいに目覚めたのだがさすがに真っ暗なのでベッドの中で本を読んでいた。「日本でもっとも早い夜明けはどう始まるのか」という興味が私の体内目ざまし時計を動かしたらしい。  報告(笑)。明るくなるのは3時半ごろからである。夜の底が濡れている。限りなく黒に近い空が青に引っ張られていくとかなたに海があることが判然として来るのである。  港の名前がついたホテルはそれだけで小説の舞台になりそうだ。窓の下の広い通りはしっとりと街灯を反射していて、しかしそこを車はもう半時間近くも通っていない。  カラス、そして海猫だろうか、鳥の声がしはじめる。ハトロン紙を透過したような光が満ち始めるのは3時半くらいであった。そこからは早い。  4時に私はホテルを出た。地面が濡れている

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