2011年4月20日号。<離れがたい被災者に「そこにいると危ないから移って」と言って嫌われる「悪者」に私はなろう>。
2011年4月20日号。<離れがたい被災者に「そこにいると危ないから移って」と言って嫌われる「悪者」に私はなろう>。 4時起床。 泥のような疲労の中で黙々と仕事を続けている。私のように世の中の不幸な出来事の現場に足を運ぶ人間だからわかる感覚がある。それはそうした出来事に触れると、明らかに身体から何かが奪われていくということである。 もちろん戦場や事故現場という場所は、肉体的にも厳しい場合が多い。しかし、それだけではないのだ。現場に満ちる、被災者や戦死者などの悔しさ、悲しさといったものが、私の中にある「気力」のようなものを吸い取っていくように思われるのである。 よほど危ないところに行く時は「気が張っている」状態なので、そうした負の力を押し返すだけのパワーがある。しかし、誤解を恐れずに書くならば、先週末の茨城県北部から福島県南部の被災地には意外なほど容易に入れてしまった。つまり、それ