2020年6月28日号。<東京の熱い戦い / 山形県酒田市を終の棲家に / エッセイ【東京点描 その一】:漆嶋稔>

<東京の熱い戦い / 山形県酒田市を終の棲家に / エッセイ【東京点描 その一】:漆嶋稔>

 おはようございます。ヨロンです。

 現在行われている東京都知事選挙は、やはり小池圧勝の情勢は変わらず、かなり離されて2位以下の争いとなっています。

<都知事選、現職の小池氏が安定した戦い…読売情勢調査>
https://www.yomiuri.co.jp/election/local/tochijisen2020/20200627-OYT1T50287/
<7月5日投開票の東京都知事選について、読売新聞社は世論調査と取材を基に情勢を分析した。過去最多となった22人の候補者の中で、現職の小池百合子氏(67)が他候補を大きく引き離し、安定した戦いを展開している。ただ、有権者の2割以上が態度を明らかにしていない。>

 世論調査の記事で毎回出てくる「有権者の*割が態度を明らかにしていない」というのは、メディアのエクスキューズのようなもので、「一応結果はこうなるけど、断定はできないからね」と言っているだけです。

 支持政党別の投票先のグラフを見るには注意が必要です。ボリュームゾーンとしては無党派が一番多く、次に自民党、立憲はかなり少ない。
 2位以下は、山本太郎氏が伸びず、宇都宮健児氏と競い合い、小野泰輔氏も2位争いに食い込んでいるものの、あとは吉村大阪副知事の応援次第というところ。

 れいわ新選組以外の各政党が独自候補を立てられず、それぞれあと付けのように推薦した候補同士の戦いとなっているので、一概に都民を責めるわけにはいきませんが、それにしても実績ゼロでコロナ対策もほとんど無い小池氏をこのまま東京都のリーダーにしても良いのだろうか。
「だったら誰が良いんだ?」と聞かれると答えに困りますが、一つの方法としては「今後も気にしていかれる候補」に投票するというのはあります。もしくは、「自分が政治に関心を持ち続けられる候補」です。

 たとえば、宇都宮健児氏は今回落選すると、次は無いでしょう。今回、立憲は山本太郎氏を立てるつもりだったのですが、混乱の末に決めた宇都宮氏が3位ということになると、おそらく衆院選にかなり影響が出るくらい内部が混乱します。私は一度解体するくらいの方が良いと思うのですが、そこまで大きく変えようという流れになるか。無理だろうなあ。

 山本太郎氏は、おそらく秋に予想される衆院選に出ます。そこにうまく繋げられるかどうか。小野泰輔氏も次の衆院選に出るのでは、と言われていますが、別の知事選への出馬も噂されています。いずれにしても、この二人は次を見据えた上での都知事選となっているのです。


 ほとんど関心が無いと思いますが、現在東京都議補選も行われています。
<都議補選告示 4選挙区16人届け出 都知事選と同日投開票>
https://www.tokyo-np.co.jp/article/38185

 大乱戦の大田区も面白いのですが、なんと言っても北区。候補者5人が全員女性。小池都知事秘蔵っ子の元タカラジェンヌや筆談ホステス、そしてホリエモン新党がネットアイドルを送り込むという、華やかな争いが繰り広げられています。
 通常、補選の投票率は低いのですが、今回は都知事選と同じ7月5日に行われるため、比較的高めに出ると予想されます。そうなると、小池氏に近いほうが有利になるのですが、はたして結果はどうなるか。


 昨日、山形県酒田市に来ました。
 現在、羽田ー庄内空港は一日一便ですが、席は満席。私は3人がけの真ん中でした。
「今は荷物預かりが自動化されているんですね」とFacebookに投稿したら、「数年前から自動化されていましたよ」と教えてもらいました。
 そして、もうひとつ驚いたことが。
 各席にディスプレイがついていて、様々な情報が見られるのです。
 その中でも、機外カメラの映像が見られるのは驚きでした。
 雲に入るところがわかるので、「あ、揺れるな」と思うとちゃんとそのように機体は揺れます。つけっぱなしにしておくと、自分がコックピットにいるように思えて、安心するのです。
 私が飛行機嫌いなのは何度か書いてきましたが、今はだいぶ克服できました。それでもやはり巨大な鉄の塊に入って空を飛ぶのは緊張します。
 パイロットのアナウンスが入るようになってだいぶ安心できるようになりましたが、それに加えて機外カメラの映像は飛行機嫌いを克服する武器になりそうです。


 今回、酒田市の良さを実感しようということで、いろいろな場所を案内してもらいました。
 マニアックなところでは、映画「おくりびと」に出てきた旧割烹小幡。現在改装中で、来年春に飲食店として新たにオープンするそうです。
https://4travel.jp/travelogue/10344556
 その小幡の向かいにある海向寺では、円明海上人と鉄門海上人の即身仏を見てきました。
 成仏はせず、即身仏としてこの世に残り修行を続けるというのは、言葉にすると簡単ですが、何年もかけて準備をしていき、最後は地中に埋められて、命が絶えるまで鐘を晴らし続ける。それでも失敗することもあると聞くと、思いを馳せるどころか、足の先から力が抜けていくような恐怖も感じました。

 勝谷さんや観音さんであれば、もっとザワザワと心を揺さぶるような旅行記になるのでしょう。感動の10分の1も伝えられない自分の表現力の無さを侘びたくなるほどです。

 東京から酒田に行こうとすると、鉄道では山形経由よりも新潟経由のほうが速い。それでも4時間。もしくは仙台まで新幹線で、そこから高速バス。これで5時間。移住云々もいいんだけれど、これをなんとかしなければいけないのではないか。

 それでも、酒田は懐が深く、政治的にもガツガツしていないゆったりとした感じがします。米の大産地であることが大きいのでしょう
 平田牧場の本社があることからもわかるように、酪農のレベルは高く、当然野菜類も豊富。港もあり、海鮮物も入ってくる。その上に米も自給できるとなれば、外に頼る必要はないようにも見えます。

 そんな酒田市ですが、やはり高齢化と過疎化は進み、期待したほどの人口増は見られません。そうなると、キャバレー「白ばら」が閉店しかけたように、街は寂れ、活力を失い、若者は外に出ていってしまう。そして更に高齢化が進む。
 これは全国の自治体が抱えている問題です。中には大都市以外で人口が増えているところもあるけど、それは地の利が良いとか、そもそも豊かで行政のサポートがしっかりしているとか、何かしら理由があります。

 交通の便は悪い、夏は蒸し暑いし冬は極寒。そんなところを終の棲家とするにはどうしたら良いのか。そもそも諦めてしまうべきなのか。
 自分ができることは限定的なのですが、それでも何か突破口を考えたいと思っています。


 そして、今日の漆嶋さんのエッセイは「東京」。
 東北の片田舎から東京の「夜の街」が見えるようです。
 それはそれで良いかもしれませんん。

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【東京点描 その一】

 漆嶋稔(翻訳家)

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