2011年6月15日号。<松山にあって『坂の上の雲』の地に被災地の修学旅行生を招こうというこの地の志を喜ぶ>。
2011年6月15日号。<松山にあって『坂の上の雲』の地に被災地の修学旅行生を招こうというこの地の志を喜ぶ>。 4時起床。松山市。 春や昔十五万石の城下哉。 春どころかもう梅雨の中にありながら、しかし夜明けの城下を歩くと、どうしても子規のこの句が浮かんで来るのである。 宿を出ると圧倒的な緑の匂いが押し寄せてくる。目の前のお城を包む樹木からやって来るのであろう。松山の道路は、路面電車があるせいかやたらと広い。まだ電車も走らず車もあまり通らないその道の横の歩道を歩いていると、圧倒的な緑の圧力の中で、子規の時代にいる心地がするのであった。 うどん屋をやっている関係上、どうしても四国と言えば高松あたりに行くことが多いが、実は私は松山が好きである。日曜日にお送りしている『天国のいちばん底』の舞台となっている時代に、鉱物や化石を拾いながら四国を巡って、ここに来たことがあった。木賃宿に泊まっ