2007年3月22日号。<先に逝くひとたちに未来を託されている重さをなぜ考えないのか>。

 2007年3月22日号。<先に逝くひとたちに未来を託されている重さをなぜ考えないのか>。  5時半起床。  その夕陽は、あかあかと巨きく、チャオプラヤ河の向こう、暁の寺に沈み行くそれを思わせたのであった。  鴨志田穣さんの通夜の会場は、電車の駅から西へ向ってかなり歩いた場所にあった。17時からの通夜へと、私は夕陽に向って歩いた。やがて、黒い服の塊が見え、そこが目指す場所であったかと知ったのである。  密葬であったにもかかわらず、会葬者が外まで溢れていた。祭壇のお花には、伊集院静さんや、重松清さんなど作家の名前が並び、鴨ちゃんのつきあいの広さを物語っていた。もちろん、あまたの出版社の名も。  鴨、偉くなったなあ。  遺影の鴨ちゃんは、私の知らない顔をしていた。会っていたころより、ずっと痩せ、しかし表情は穏やかになっていた。飄々としていた男だったが、私と取材をしていたころは、あれでもずいぶん

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