勝谷誠彦※追記:以下は、勝谷が2007年1月1日に当メール配信を始めるに当たり、書いたご挨拶です。勝谷は2018年11月28日に死去しましたが、しばらく掲載いたします。

 

勝谷誠彦 『勝谷誠彦の××な日々。』は、より善くこの世の中を知り、より善く生きていきたい良民常民のための優れた「道具」でありたいと私は願っています。
365日休みなく、基本的に毎朝10時までに、5000字を超える文章をお届けしてきましたが、それはもちろんこれからも続いて行くのです。
大きなメディアが伝えていることは本当なのか。あるいはそれはそれで本当かも知れないが、私の独自の情報網にはこんな話もひっかかって来ているよ、という事実。もしくは、そうしたマスな媒体が拾い上げない、小さな、しかしどこか心に訴える物語の数々。
時に旅に出たならば、酒と食をこよなく愛する紀行家としての本領を発揮し、日常にあっても奇行家としての…もとい、独特の目線から疾走する日々のひとこまを伝えていきます。
大きなメディアとあわせ読むことで、本当のところは何が起きているのかを、あなたやあなたに、自分自身の頭で考えていただくための、優れた「道具」でありたいと願いつつ、毎日お送りするのです。

日曜日には付録として、ここでしか読めない小説『天国のいちばん底』をお届けしています。
また土曜日にはスタッフから『週報迂闊屋』として、私が現実を直視せず逃避して書かない、自分の恥ずかしい珍談奇談や、イベントのお知らせなどをお送りしています。
購読料は1ヶ月891円(税込み)。1日にして30円弱という対価をどう受け取られるか、私自身が不安を抱きつつ、楽しみにしているのです。みんなでやっていく、ひとつの新しい地平を開けるかもしれない試みと信じて。

なお、ウェブ日記時代の2000年5月からの日記は、オンディマンド本として、アスコムから順次刊行されています。

2014年12月追記

425回という日本の小説史上希有な長さを書いてきた『天国のいちばん底』ですが、今年いっぱいをもっておやすみにします。
迂闊屋どもは「やっと終わったか」「やれやれ」と言いあっていますが本人は「終わりではなく休載だ」と言い張っています。
思えばこの日曜日に「付録」をつけはじめたたころは『××な日々。』もよちよち歩きの子どもでした。
いま、しっかりした読者の方々に支えられて、私は言いたいことをあちこちで言えるようになりました。
ありがとうございます。
『テンソコ』もそれを支えてくれた大事な柱でした。
そのあと『週刊迂闊屋』や『血気酒会』といった弟や妹が出来て『××な日々。』も支えてもらえるようになりました。
であれば、ここで『テンソコ』で使っていた力を、本来の小説に向けたいのです。
「こいつの本は売れない!」と豪語した百田尚樹さんを見返したい!
いえいえ冗談ですから(笑)。
これであいた時間を、紙の小説に振り向けます。
みなさん、長い間のご支援、ありがとうございました。
ボクチャンと如月涼,必ず帰ってきますから。
待っていてね。

勝谷誠彦