2020年1月26日号。<久しぶり?の注目選挙と河井夫妻問題 / ウイルス / エッセイ『下町娘と語る』:漆嶋稔>
おはようございます。ヨロンです。
今朝の横浜は、冬の冷たい雨。冬の雨というと、少し暖かさを感じるイメージですが、この雨は芯から冷えそうな冷たさです。こんな日は、外に出るのがおっくうになります。
■注目の京都市長選挙
現在、京都市長選挙が行われていて、2月2日に投開票となります。これがなかなか面白い。候補者は次の3人。
村山祥栄(41)新 元京都市議
門川大作(69)現 京都市長
福山和人(58)新 弁護士
普通に考えれば、公明、自民府連、立憲民主府連、国民民主府連、社民府連と、節操なく与野党相乗りで推薦する現職の門川大作氏が順当に当選しそうですが、共産とれいわ新選組が推薦する福山和人氏が門川氏とツイッターでバトルを繰り広げたり、山本太郎氏が本格的に応援に入っていて、激戦となっています。さらに、地域政党「京都党」の元代表で京都市議の村山祥栄氏が、練り上げた政策と若さで食い込んできています。
京都市長選挙は、今まで共産党を除くほぼすべての政党VS共産党という構図だったのが、今回は混戦を予想させる展開となっています。
現場にいないので空気感がわかりませんが、4年前は門川氏が共産党推薦候補に、ほぼ無風のダブルスコアで勝っているだけに、今回の激戦は「もしかしたら」という期待を持たせます。
今のところ現職が優勢だといえそう。しかし、番狂わせが起きたらどうなるか。
自民公明は青ざめるでしょう。それ以上に、安易に相乗りとなった立憲・国民・社民には強い風当たりがあるはず。特に、地元の福山哲郎参議院議員は立憲民主党幹事長でもあり、国政では先頭に立って政府与党に切り込んでいく立場なので、責任問題にも発展しそう。あくまでも門川氏が敗れた場合ですが。結果によっては、今年行われるであろう衆院選挙にも影響します。
■国会が始まっても燻っている河井夫妻問題
選挙というと、まだ燻っている河井夫妻問題。河井案里氏が、参院選で1億5千万円の資金を受け取ったことが取り沙汰されていますが、法的には問題にならない可能性が高い。それより問題なのは、その金額。同じ自民党候補の溝手顕正氏(岸田派)の10倍だということです。
1億5千万円に関しては、どんな理由をつけようと、選挙費用として自民党本部から出たことには間違いないので、安倍総裁か二階幹事長決済でおりているはず。10倍も差をつけたのは、溝手氏を落とし河井氏を当選させるためであったのは自明の理。「総理を批判するとこうなる」ということを思い知らせるための手段である可能性が高いのです。
しかし法的に問題無ければ、これは自民党内の問題です。法定選挙費用を大きく超える額が渡されたため、これが票の取りまとめや、うぐいす嬢への不当報酬に使われたことが明らかになると公選法違反となりますが、政治活動費として渡されたことしか証明できなければ、野党の成果は無いでしょう。おそらく国会での追求は空回りに終わる。自民党内で不満や批判は出ても、今の自民党ではクーデターが起きるようなことにはなりません。
1億5千万円を今後追求するとしたら、その使い道を丁寧に追っていくしかありません。そのときに必要なのは、選挙時の会計担当者の証言と証拠。これが得られるかどうかが焦点となります。
■拡大を続ける新型肺炎
新型コロナウイルスに関しては明日も取り上げますが、中国政府が海外への団体旅行の禁止を要請したというニュースがありました。それに加えて、昨年の発生後に医療関係者に対し、箝口令が敷かれていたという話もあり、今後の見通しについても厳しいのではないか、と疑問を感じざるを得ません。読売新聞の報道では、SARSの10倍以上というものもあり、デマもかなり流れているようです。
■今注目している方言
漆嶋さんのエッセイには方言の話が出てきます。先日の『ヨロンブス』ではライブ版で話したのですが、私は広島弁が最強だと思っています。最強というのは、話している人の自覚が無い、ということで。
大学受験のとき、相部屋となった広島から来た受験生。私が信州の上田あたりの方言「~にぃ」という、語尾に「に」をつける話し方をしていたところ、腹を抱えて笑い出し、「ワシみたいに標準語しゃべらにゃ、あかんけえのお」と言われて目が点になりました。
さらに、バンド仲間だった広島県人から来る年賀状には、「たいぎいのぉ」「~じゃけんのお」と書いてあるのです。大阪の友人ですら(すみません)、年賀状に「そやなあ」とか「大変やなあ」などと書かないのに。
どうでしょう、広島のみなさん。
でも方言は良いですね。ほっこりする。今一番気になっているのは山形弁です。
昨年は山形で、「上々颱風」ボーカルの白崎映美さんにお会いしたのですが、いわゆるズーズー弁がとても心地良いのです。さらに、新曲が「山形弁で歌うとフランス語に聞こえる」歌で、これも思わず唸ってしまうほど。それから山形弁が気になって仕方ありません。
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【下町娘と語る】
漆嶋稔(翻訳家)