2007年3月27日号。<能登半島地震で露呈したこの国が迎える「老老救助」という現実>。
2007年3月27日号。<能登半島地震で露呈したこの国が迎える「老老救助」という現実>。 5時起床。 能登半島の被災地の様子が気になっている。古い友人の「北陸の知恵袋」谷本亙さんのシンクタンクが石川県にあることもあって、、彼の紹介での講演や取材がらみで、能登は国内でも最も頻繁に訪れた地のひとつだ。 私が筆とカメラで食っていくようになって、最初の大きな連載が『小説宝石』での『にっぽん蔵々紀行』だった。今から10年余り前のことだ。その劈頭は、「異界」たる能登半島へと分け入っていくところから始まっている。 以来、門前町や輪島市には何度も訪れ、多くの知友を得てきた。しかし今回、酒蔵などに直接電話をして様子をうかがうのは遠慮した。本来必要な連絡のために、回線をあけておくのが常識だからだ。 かわりに金沢の谷本さんから現地の様子を聞こうとしたが、彼も連絡がまったくとれない状態だという。いや、