2015年12月11日号。<野坂昭如先生。足もとにも及ばないながら、昔大嫌いだったあなたになんだか似てきましたよ。もちろんいまは大好きです。楽しくあの世へ>。

2015年12月11日号。<野坂昭如先生。足もとにも及ばないながら、昔大嫌いだったあなたになんだか似てきましたよ。もちろんいまは大好きです。楽しくあの世へ>。  2時半起床。尼崎市の自宅。  訃報に接した時、奇しくも私は彼の文章を読んでいた。マネジャーのT-1君がなかなか寄れない仕事場から私のかわりにとってきてくれた『新潮45』である。手にすると必ず最初に読む連載がある。『だまし庵日記』だ。ちなみにそのあと曽野綾子さんの『人間関係愚痴話』そして徳岡孝夫さんの『風が時間を』となる。これほどの「雑誌らしい高等な文章」を読ませる場所はない。私もかつて在籍した『文藝春秋』などただ頭でっかちだなけで、はるかに『新潮45』に及ばなくなっていると感じる。その「雑誌の中の雑誌」で私がもっとも尊敬し、その時まさに読んでいた文章の書き手が急逝した。野坂昭如さんである。  <野坂昭如さん死去/85歳/焼跡闇市派

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