2012年10月16日号。<カンボジア、フィリピン。日本国が営々とまいた種は「真っ当な亜細亜」できっと花ひらく>。

2012年10月16日号。<カンボジア、フィリピン。日本国が営々とまいた種は「真っ当な亜細亜」できっと花ひらく>。  4時起床。尼崎の実家。  新聞をとりに外に出ると両腕で思わず身体を抱くほどに寒い。私が泊まっている「座敷牢」は2階の屋根に無理やり作り付けたようにあるが(私が自分の部屋を要求したので後から慌てて作ったのかも・笑)目の前には中庭に植えられた広葉樹の梢が見える。  いつも緑色に静かに微笑んでいたその葉がいつのまにか茶色くカサカサになって、くるりと丸まっている。  旅から旅を重ねていると、その土地とちの風物にまず興味をそそられて、季節の移り変わりというものは意外と見ないのである。東京にあってはマンションの高層階に住み地下鉄を使い、せいぜい街路樹を眺めていると、やはり時の移ろいに気づかない。  こうして落ち着いて「あ、秋なんだ」と思わせるのが実家というものの効用なのかも知れない。も

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