2012年11月6日号。<秘境や辺地へは苦しいアプローチのうちに心構えと順応ができるのだと思う>。
3時起床。尼崎の実家。 完全にやられたと思った。絶対に窓側のベッドには寝ないのに、油断したと。 実家だなんて思い出せない。ここはシェムレアップだったか、バグダッドだったか、テルアビブだったか…。目をあけて畳の上に寝ていることを知り、ああ日本のそれも尼崎の座敷牢だと知ってヘナヘナとなった。時計を見ると午前2時。 爆発音に敏感に反応してしまうのは、これはもう仕方がないのである。ドッカーンだけではない。街を歩いていて車などがパン、という音を出すとそれだけでパッと頭が下がる。カメラマンは持っているものが銃に似ているし、常にあたりを見回しているので、戦闘員に間違われやすいのだ。まあ、私は特に臆病なのだが。 しかし昨夜は違った。閉じた瞼の裏に閃光がぱあっと広がってしばらくしてドッカーン。こりゃあ、どう考えても砲撃でしょう。 雷なのであった。酔っぱらってカーテンを閉めずに寝ているところへ、猛烈